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CdSの使い方

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月25日(木)22時18分7秒
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  もうすぐ10連休。毎日が日曜日の老人オタクには関係のないことですが,皆さんの計画は?
皆さんの多くが。連休中も出勤しなければならないでしょう。私らにとってはメイワク以外の
なにものでもない。都心が空くし,電車が空くってメリットしかないなあ。

さて,CdS脈波計は,フォトリフレクタを使うものより,出力が大きく安定しとれるところが
気に入っている。(CdSでは100mVくらいの信号が取れる。フォトリフレクタでは30mVくらい。)

さて,CdS脈波計の原理を少し。硫化カドミウム(CdS)は半導体の一種で,暗い所では
絶縁物に近い状態(伝導領域に電子が少ない)だが,光が当たると,動けない電子がはじき出され
伝導領域に自由電子が沢山生まれる。そのため。光に反応して,電気抵抗が下がる。

図1はCdS素子の構造だが,上から見ると,茶色っぽい部分が蛇のようにのたうっているが,
この部分がCdS素材。両側の銀色部分は電極。電極と電極の間に蛇のようなCdSがある状態。
暗いとCdSは抵抗が高いので電極間抵抗は高い。光があたると,当たった部分の¥CdSが抵抗
低下し,電極間が導通(ある抵抗で)する。光が強くなると,いろいろな部分が導通になり
これらの抵抗が並列につながれ,全体の抵抗はますます小さくなる。

図2は,CdSで脈波計を作る場合。右から光が指に当たると,指の内部の血液が多いときは,
光の吸収が多くなる。だから,透過光は小さくなる。血液量が多いというのは。ドンと押される
圧力が高いのだから,この血液量の増減は,血圧波の高低に一致している。これが脈波である。
透過光がCdSに当たると,血液が多い時はCdSは暗いので抵抗が高くなる。血液が少なくなると
CdSの抵抗は小さくなる。図のように,CdSとRL(負荷抵抗)が直列になっていると,
CdSの両端の電圧は,脈波と同じ向きに変化することになる。このことを考えると。CdS両端の
電圧を増幅してやれば,脈波を描かせることができることが分かるだろう。

図3は,信号を取り出す場所が,CdS抵抗両端か,負荷抵抗RL両端かによって,信号の向きが
逆なので,増幅にはCdS両端電圧は非反転増幅するが,RL端子弾圧なら反転増幅する。
オペアンプで作る場合は,簡単だが,トランジスタやFETで増幅する場合は,1段では,反転増幅
であることに注意しよう。
(私も,増幅度は10倍程度で良いから,単電源で動くMOS-FETで増幅する実験もしたが,バイアス
条件が非常にシビヤで,四苦八苦した。その結果「やっぱりオペアンプが楽!」という結論になった。)
 

PVC脈波

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月22日(月)22時13分23秒
  が自由にとれるようになって嬉しい。
CdS脈波計を10~20倍程度の「非反転増幅」(オペアンプで)に入れ,これをArduinoの
A/D変換部(Analog Input)に入れて,シリアルプロッタ機能を動かすと,画面はオシロのように
流れて,脈波(2秒時定数と0.1秒時定数で)が描画される。これはどんどん流れて消えていく
ので,記録したいところを「画面キャプチャ」する(私は,テンキーの+キーをhot-keyにして
あるので,タイミングよく+キーを押すだけで,どんどん溜まっていく)。

PVCが出ているときの脈波を2枚示そう。
図1上は,整脈のあとのPVC脈波が2秒時定数波形にもはっきり見える場合(赤点線)と,
それには見えないが,0.1秒時定数波形では,捉えられる様子(ピンク点線)を示す。
図1下は,二段脈時の脈波だが,1発目の二段脈ではPVC波がはっきり見えるのに,2発目,
3発目では,2秒でも0.1秒でも捉えられない様子を示す。
両者の違いは,よくわからない。二段脈が頻発するときは,心臓の収縮性が落ちているのかも
しれないが,これ以上は分からない。

図2では,指が変わったり,状況が変わると,PVC波が発見しずらくなる様子。
これもよくわからない。これに心電図を重畳させると,どの波がPVCなのかはっきりするので
もう少しましな解析ができるかも知れない。しかし,さらにECGを一緒に取るとなると,一気に
「面倒くささ」が上昇する。まあ,時間は有り余っているので,徐々に‥徐々に・・・・
 

Arduino工作再開

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月21日(日)13時57分40秒
  今日は「復活祭」。だからというわけはないが,やっと,ブレッドボード工作くらいはやる気が
復活して来た。取り合えず,CdS脈波計をArduinoオシロにつなげるための20~30倍の増幅器を
載せたarduinoシールドを作った。
シールドというのは,arduinoの上に「目的別の専用回路を載せる基板」のことで,私は,これに
ミニブレッドボード(170穴)を貼り付けたものを使っている。図1上。
このシールド上のミニブレッドボードに回路を組み上げる。例を2つ図1下に示そう。

これらのシールドの回路をブレッドボードに配線するためのレイアウト図を描く基本図(図2)
をエクセルで作った。これに,抵抗,コンデンサ,ICを配置し,あれこれ配線して,もっとも
効率的にかつ美しく仕上けるレイアウトを考える。これは「楽しい作業」。

試行として,CdS脈波計の出力信号を増幅し,時定数2sと0.1sで脈波波形を同時に描かせてみた。
最近,我がPVCは収まっていたんだが,三井の診察でマスター負荷試験をしてから(そのせいで
はないんだが)このところ,また頻発するようになった。観測としては良い機会。いくつかの
PVC脈波観測波形を示そう。
図3に例示するが,PVCが出るときPVC後の整脈は,普通の脈(時定数2秒)ではほとんど見えない
のに,時定数0.1秒ではPVCの山がポコッと出てくるのが面白い。ただし,二段脈が続くときには
この山が,普通の脈波にも0.1s脈波にも見えないことがある。この辺の解析はまた今度だな。
一番下に,同時計測ではないが,同時期にオムロン携帯心電計でとったもの。たしかに,二段脈
が発生している。

自分の体が実験対象になるのは面白いし,いろいろやろうとする原動力になる。
 

後期高齢者・秋葉原を徘徊

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月19日(金)18時52分29秒
編集済
  先日,後期高齢者になったばかりだが,今日は三井記念病院・循内の定期検診日。初めて「後期高齢者
保険証」を使った。医事課では,初めてで保険証のコピーを取られる。院外薬局でもコピーを取る。
保険も3割なんで,いままでの私学共済と変わらず,なんのメリットもない。

さて,今日は11:00の予約が12:30診察と大幅に待たされ,院外薬局で薬を受け取ったのが,13:30
で,待ち時間で疲れたが,久しぶりの秋葉原,例によって,秋月電子にお散歩。まあ10分ほどだが。
あらかじめ買う物はメモっておいたが,膨大な部品棚から見つけるのはケッコウ大変。
「見えない」のが辛い。(望遠鏡が必要カモ)。小一時間かかって一応そろった。

写真1のような面々。
6穴ボレッドボード(普通BBは5穴)×3
2回路入 低雑音入出力フルスイングオペアンプ NJM2737D(1.8~6V) ×4
2回路入 入出力フルスイングオペアンプ NJM2732D(1.8~6V) ×4
丸ピンICソケット ( 8P)×10
半固定ボリューム 10kΩ [103]ツマミ付き ×4
半固定ボリューム 50kΩ [103]ツマミ付き ×4
超高輝度5mm白色LED OSPW5111A-Z3 15度 (5個入)
高輝度5mm白色LED点灯部品セット ×2
高輝度5mm赤色LED 7cd60度 (10個入)
高輝度5mm赤色LED 60度 OSR5CA5B61P(10個入)
しめて慎ましく\3080。すべて,脈波計用。Arduinoオシロに描かすための回路用。

秋葉原を徘徊すると疲れる。
 

CE研究会幹事同窓会

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月15日(月)11時38分22秒
編集済
  昨日4月14日17:00~,東京ガーデンパレスの「つきじ植むら」で「同窓会」が開催されました。
一番下の集合写真の方々が参集され,賑やかに「想いで話」で盛り上がりました。
実は,渡辺先生の傘寿のお祝いを2年もスルーしてしまい,遅すぎた傘寿のお祝いを兼ねています。

写真は,(元)秀潤社の須磨さんが撮ってくれたものの中から6枚をセレクトしたものです。
上から
1)渡辺先生の乾杯のご発声
2)続いて小生の「開会の辞」。「渡辺先生の傘寿のお祝いを申し上げます」
3)すべての準備をして下ださった,総幹事の廣瀬先生のご挨拶
4)歓談中の釘宮先生,白井さん,加納先生,山田さん,目黒さん
5)廣瀬先生の「安全研究会の歴史」のプレゼン。この後,高倉さんの懐かしい写真満載の
  プレゼンが続きました。
6)最後が,TGPの宴会場への階段を占拠しての参加者一同の集合写真

皆さん,ご苦労様でした。またお会いしましょう。次は「米寿のお祝い」かな。
 

PVC多重R波モデル

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月12日(金)09時40分38秒
編集済
  下のほうで,PVCの波形成因を「左室興奮→伝導→右室興奮」(又はその逆)ということで,R波を2個,
時間遅れで重ねる方法およびR波を3個時間遅れで重ねる方法を示した。
図1に示すように,
2個では「PVCのR波パルス幅≧整脈R波パルス幅×2」を表すことできない。
3個では,上記条件を満足するPVCを作れるが,「中間部」の意味がはっきりしないとの
 中間部R波振幅を,左室部,右室部のRの振幅の2倍にしないと,大きな幅広R波にならない。
等が分かった。
そこで,3個の拡張として,多数のR波が整脈R波幅の2倍の中に発生するモデルを考えてみた。
左室→右室の興奮には,いろいろな伝導で時間遅れは一定ではないとの想定である。

図2は,5msずつ遅れたR波を9個重ねたもので構成したPVC波。頭の尖った釣り鐘状で,ピーク値は
もとのR波の4倍になった(上と中)。図2下は,拡大した波形では心電図の雰囲気が分からないので,
普通のR波と交互に通常の速度での観測波形にしたもの。それらしいPVCに見える。

図3は,左室の興奮のあと,0.2s遅れて右室が興奮することを仮定して,左室分R波1つと
右室分R波5個で構成したPVC波を示す。頂点が尖って,立上りの傾斜が緩く,立下りの傾斜が
きつい「よりPVCらしい波形」になっている。

PVCが起きるとき心筋各部の細かい興奮状態が分からないので,このシミュレーションが
適切かどうかは分からないが,大まかなPVCの成り立ちは分かったような気がする。
 

CdSモデルで計算結果

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月11日(木)22時49分32秒
編集済
  下のモデルで,出力振幅ΔVと負荷抵抗RLの関係をプロットしてみた。

図1がモデル(下で示したモデルを少し修正)回路で,その下が実際の試作CdS脈波計回路。

図2上は,時定数2秒での観測脈波波形(RLを1kΩ~10kΩと変えて描画)。
図2下は,時定数0.1秒での観測脈波波形(RLを1kΩ~10kΩと変えて描画)。

図3は,描画波形の.measでの計測結果とそれをグラフ化したもの。
前に計算で示した通り,RL=RcdsのRL=5kΩの時に最大値をとる。グラフもその通りである。
ただ,グラフからは,最適値より高い方は,それほど大きな影響はないが,低いほうでは,
低すぎると出力が極端に小さくなってしまうことがわかる。
CdSの種類や,光源の明るさによって,前に述べた方法で最適値を探す必要がある。
 

CdS脈波計をシミュレートする

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月11日(木)10時37分43秒
編集済
  下の「時間関数抵抗器」を使って,CdS脈波計のCdS部分をシミュレートしてみた。

図1上がその全貌。図1下がCdS部分。
CdSは変化しない抵抗部分をRcdsで変化する脈動成分をΔrとし,[Rcds+Δr]がCdS部分である。
Δrは外部電圧(コントロール電圧)V(VC)で制御され,抵抗値はR=V(VC)という時間的に変化
する抵抗となっている(血液容量による透過光の強弱によって変わる部分Δr)。
RLは負荷抵抗。最適RLの計算のため,RLは1kΩ~10kΩに変えられるようにしている。

図2上は,Δrをコントロールする電圧を作る部分。これは正弦波を半波整流して,CR平滑回路
を通して,疑似動脈圧波形(VB)を作っている。この動脈圧の脈動部分だけを取り出すため,
さらにCRフィルタで直流成分をカットして,コントロール電圧VCを作っている。このVCで
CdSのΔr部分を制御する[R=V(VC)]。
図2下は,この回路での各部の波形を示している。波形は,下から加工前の正弦波,これを整流
平滑した動脈圧VB,さらにVBをCRフィルタで直流成分を除いたコントロール電圧VC,を
それぞれ示している。

最終的には,このVCを使ってコントールしたΔrによる出力脈波の振幅を,負荷抵抗RLを変化
させて観測し,出力ΔV(ここではVM)とRLの関係を描画する。
 

LTspiceで時間変化抵抗をつくる

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月10日(水)23時53分3秒
  さて,下のCdS回路の出力脈波電圧ΔVと負荷抵抗RLの関係をLTspiceで描かせるため,CdSの抵抗が
脈動するモデルを作りたいと思って,まず,小手調べの「時間変化抵抗」の作り方を紹介。

LTspiceの受動素子LCRの中で,抵抗Rだけが「事件変化する式」で指定できる。これは裏技の1つ。

図1上は,時間の経過とともに抵抗が上昇する抵抗器を作っている。抵抗値をR=・・・・のように
式で指定する。”R=100・t+10”とすれば,この通り時間変化する。グラフ赤のように,10?から
210Ωまでリニアに変化している(抵抗=両端電圧/抵抗電流=V(vr1)/I(R1)で表している)。
なお,LTspiceでは「電圧源に繋がる抵抗はゼロになってはイケナイ」という大原則がある(電流
が無限大になってしまうから,計算不能になる)。そこで,負荷にはちょっとした工夫が必要になる。

図1下は,R1の抵抗をR=100*sin(t)+100,と指定してやることによって,指定通り抵抗がsin状に
変化する(図の赤のグラフ)。これによって,R1の電圧と電流が変化する様子が示されている。
このように,抵抗を時間関数で指定することによって,時間的に変化する抵抗を表現できる。

図2上は,正弦波の外部電源V1(振幅10V,周波数1Hz)で制御する方法である。抵抗値は
R=V(V)のように,Vで示された端子の電圧V(V)通りに変わる抵抗器を作ることができる。V1は
どのような関数の波形でも構わない。いろいろ使い勝手がある。

図2下は,上記の時間変化抵抗(電圧Vで制御された)に一定電流0.1Aが流れた時の両端の電圧
をプロットしたものである。電流は一定なのに,R1の両端電圧は正弦波状に変化している。すなわち
抵抗自身が正弦波状に変化していることを示している。

以上の説明から分かるように,脈波状の外部電圧を作って。これで抵抗を制御すれば,CdS脈波計
の分析・シミュレーションができることになる。この結果はまた。
 

CdS脈波計の最適負荷抵抗

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月10日(水)17時01分9秒
編集済
  CdS脈波計にこだわるのは,電源電圧を上げれば,脈波電圧の出力が上がるので,観測しやすい。
という利点があるから。また,構造が簡単で,誰でも原理や働きが理解しやすいのも教育的利点。

さて,CdS脈波計で,CdSに直列につなげる負荷抵抗RLの値をいくつにすべきかを考察してみた。
CdS脈波計のCdS側の回路を図1に示す。
脈波出力は,CdSの両端の電圧をコンデンサを介してオシロにつなぐ。この出力が最大になる
RLを求めてみよう。この図ではVo(CdSのoutput電圧という意味)を計算すると,図1の下部の
ようになる。こういう計算は,私も嫌いなのだ。ましてや,手書きならまだしも,ワープロで
描いたり,テキスト文にしたりするのは,もっとイヤ。見る方も嫌だよね。
まあ,興味あったら(なくても・・・かな)紙とペンで追っていってください。
とにかく,出力ΔVは,ΔV =E*Δr*RL/[(RL+Rcds)^2] となるようだ。
(ここで,Eは電源電圧,RcdsはCdSに指を通して光が当たった時の平均抵抗,Δrは血液増減に
よる脈動抵抗分,RLは負荷抵抗を示している)

上記のΔVがRLの変化に対してどのように増減するかはグラフを書けば分かるんだが,数学的に
ΔVが最大になるRLを求めることができる。それが図2.
二次曲線の極値(最小値や最大値)を求めるのは,高校でやったよね。この場合,ΔVをRLで
微分して,それをゼロとおくと,極値を示す条件が求まるんだったね。最小値にしろ,最大値に
しろ,その頂点では,方向が変わるので丸くなって,平になるよね,平っていうのは,傾き=ゼロ
ってことだから,「微分」=「曲線の傾きを求めること」を理解していれば,これが頂点を
求めることになるってのは想像できるよね。こういう考え方が大事。

そこで,図2のように,ΔVをRLで微分すると,(ΔV)’=E*Δr*(Rl^2-Rcds^2)/(Rcds+RL)^4
となる。(ΔV)’=0とおくと,RL=Rcdsとなり,このときΔVは最大値をとることがわかる。

要は,RLをどのように決めるかは,「指をCdSに載せて,光源LEDを点灯したときのCdS抵抗を
テスタなどで測った値に近い値にする」という手順で,最適RLが求まるということである。

なお,下に示してグラフはLTspiceでシミュレーションした結果なのであるが,これは,また今度。
 

CdS脈波計のPVC観測波形の分析

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 9日(火)10時05分33秒
編集済
  下のCdS脈波計でとったPVC脈波波形の分析を,"整脈ときどきPVC"モデルでシミュレーションした
波形をもとに分析した。

図1は,先に示したOSC-Shellオシロで撮った3枚の画像を貼り合わせたPVC前後の脈波波形。
その下は,上記のPVC発生モデルでシミュレートした波形。モデル出力の下は動脈圧波形。
上はその動脈圧波形を時定数0.1秒でモニタした脈波波形。オシロも0.1秒時定数のAC結合で
撮ったもの。両者の波形はとても良く似ている。これはシミュレーション(物理的原理に
基づいて,ある条件で動かしたもの)で,この場合,実現象をよくシミュレートできている
という。動脈圧波形ではPVCは目立たない小さな山だが,モニタで時定数0.1秒という,若干
微分気味の波形では,小さいPVC波が強調されて見えるが,現実のオシロ波形はそのことを
示している。

図2は,"整脈ときどきPVC"モデルでのシミュレーション結果。
上段は動脈圧波形にPVC波が見えるもの。下段は,それがほとんど見えないもの。
波形は,時定数τを変えての脈波モニタ波形。下からτ=3.2s,2s,0.1s,0.05sの波形。
τが小さくなると,PVCが強調されてくる。ただし,波形全体の振幅は小さくなっていく。
特に,下段の動脈圧波形ではPVCはほとんど観測できないのに,微分(τ=0.1s,0.05s)する
と強調されて「見えてくる」のが分かる。

図3は,波形の部分を拡大した図である。波形の下に「結論」をまとめてあるが,
・動脈圧はPVC後の整脈の脈圧は大きくなるが,ピーク圧は正常より低い。徐々に回復していく。
・脈波では,PVC後の振幅が大きくなるのは同じだが,ピークも正常より高く観測される。
・脈波は,脈圧は情報になるが,ピーク値は血圧を反映しない。脈波が高いと言って,最高圧が
 大きくなっているわけではない。

以上を参考にして脈波を観測する必要がある。
(条件によっては,PVC後の整脈時の動脈圧の最高値は,整脈時より高くなることは有り得る。)
 

PVCを作る

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 8日(月)09時35分15秒
  PVCのシミュレーションと言っても,PVCのQRS幅が広い理由を示すことに過ぎないが・・・。

図1上部のPVC発生時の心電図では,PVCのR波は正常収縮のR波と比して,幅が広い。この例
では,2~2.5倍ほどある。参考書などでは「PVCのQRS幅は0.12s以上」と書いてある。通常,
QRS幅で定義され比較されるが,R波だけを見ると,整脈時の2~3倍はある。
PVCのQRS幅が「広く」なる理由として,図1下のように「脚ブロックと同じで,一方の心室が
先に興奮し,それが他方の心室に電導し,他方が遅れて興奮するから,この両者別々のQRSが
重なり合って幅広のQRSになる」と説明されている。

これを真似て,時間遅れがあるR波を2つ重ねた波形が図2である。遅れ時間を変えている。
まず,PVCのパルス幅が正常の2倍以上ということで,2つのQRSが重ならずに発振したとすると
図2上のように,まったく2つの独立したR波になり,完全な2山R波になる。そこで,遅れ時間
をR波幅の2/3とすると,図2中のように,重なるが,角のような二峰性の幅広R波ができる。
幅はR波幅の7/4で2倍より小さい。さらに遅れ時間短くなって,図2下のように,半分重なる
状態では,合成R波の幅はR波幅の1.5倍である。この時のピークは台形になる。

そこで,合成R波(すなわちPVC)を,図3のように,3つのR波を重ねて作ることにする。
これは,一方のR波が他方を刺激するのに時間差を設けて,遅れ時間が1/2と1で収縮する部分
を想定したものである。こうすると,PVC幅は正常R波の2倍で,かつ1峰性のPVCができる。
図3上は,3つの同じR幅が1/2倍遅れと1倍遅れの場合で,合成PVCは,幅広だが台形になる。
図3中は,遅れ時間は図3上と同じだが,中間遅れのR波振幅が他の2倍(中間的なものが多い
と仮定)の場合で,PVCはパルス幅もパルス振幅も正常R波の2倍になる。PVCらしい波形
になった。通常,観測される二段脈では図1上のようにPVC振幅は2~3倍になる。
図3下は,中間遅れのR波振幅が他の1.5倍の場合で,PVCはパルス幅は2倍で,パルス振幅
は1.5倍で,先が少し潰れた三角形のPVCになる。

以上のように,生理学の本の,2室のR波の重なりだけではPVC波形が説明できないが,3つの
重なりを考えると,ある程度説明ができる。次は「これがもっと多数重なったら・・・」を
考えよう。
 

CdS脈波計実験機

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 7日(日)22時20分22秒
  今作っているのは,LED-CdS脈波計の実験機である。実験機というのは,CdSの種類を入れ替えたり
負荷抵抗を変えたり,LEDの種類を変えたり,オシロと繋ぐコンデンサを変えたりするのが容易な
試験用プローブということである。

基本回路は図1に示すように,光源にLED,受光側にCdSで構成され,出力は,CdSの両端から
コンデンサCoutを介してオシロにつなぐ回路である。9V電池でLED駆動とCdS回路の電源とする。
LEDとCdSの間に指を入れられるように,CdSとLEDを固定している。CdSもLEDも差し替えて,容易
に交換できる。今後,いろいろな部品や条件を変えて,その影響を調べるつもりである。

図2は試験機の外観である。LEDは上から光照射するために,8PICソケットを3段重ねて,これに
付けた。CdSは下のブレッドボードに差し込んでいるので,交換できる。

図3は「実験材料」の各種CdSと各種LEDである。今のところ,金属ケースのCdSが一番安定して
いるようだ(いつ買ったから忘れたくらい昔のもの,20~30年前かなあ)。これらは,差し替えて
これからいろいろ実験するつもり
 

CdS脈波計でのPVC観測

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 6日(土)11時18分17秒
編集済
  明日は新大阪の大学院の入学式。これから出かけます。

さて,CdS脈波計を作ったので(といってもブレッドボードで),とりあえずそれで
観測したPVC脈波波形を示そう。分析は明日帰ってから。

CdS脈波計は簡単に作れる。CdSと負荷抵抗(数kΩ)を直列接続し,CdS両端の電圧を
電池式オシロ(OSC Shell)で見るだけ。光源は,白色LED1個。これらは安物で十分
だから,まあ,うまく買えば100~200円程度でできるだろう。この話は今度。

最近,PVCがあんまり出ない。あれほど頻発していたのに。観測しようとすると出ない。
まあ,じっくり待って,このOSC Shellで,波形をフリーズして撮ったのが図1。
このオシロのいいところは,フリーズした波形の前後の波形をスクロールして見られる
ことで,前後3枚の画像を一つにつなぎ合わせたのが図2.うまくPVCが捉えられている。

通常,脈波は時定数2秒でとるんだが,いろいろやってるうちに,時定数0.1秒くらいの
若干微分波形くらいが,PVCを捕まえるのにいいことが分かった。この話もまた今度。

2秒時定数ではわずかに顔を出す程度かほとんど分からないのが,0.1秒では,小さいが
はっきり山が見える。これはPVC発見のよい計測器になりそう。この話もまた今度。では・・・

 

ST偏位台形心電図とモニタ

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 5日(金)20時01分9秒
  新しく作った台形型心電図を,種々の時定数モニタに入れた波形を描かせた。
τ=3.2sは,元波形と「ほぼ同一」ということ,および心電図モニタの0.6sもすぐ下の投稿で
「ほぼ問題がない(若干のSTのズレが起こるが)」として,以下の短い時定数を試した。
遮断周波数fcは,fc=1/(2πτ)である。試験する時定数は,下記の〇印とする。
   τ(s)       fc(Hz)
  3.2        0.05
  0.6       0.27  心電図モニタのJISの下限。ほとんどのモニタがこれで表示している。
〇 0.16       1.0  限界か(カットオフが1Hzで,P波T波成分維持の最低要件)
〇 0.032      5.0  オシロのAC入力で心電図観測する場合1
〇 0.016     10   オシロのAC入力で心電図観測する場合2
〇 0.008     20   PCのライン入力(PCの音声入力:Sound Cardの入力)に入れる場合
   0.0032    50   スマホのマイク入力に入れる場合

図1は正常の場合 (下からoriginal,τ=0.16s,0.032s,0.008s,以下同じ)
図2はST上昇の場合
図3はST下降の場合

1)どの場合も,やはりτ=0.16s(fc=1Hz)は,雰囲気的には異常を察知していそうだが
やはり1Hzカットオフでは限界(というより無理)なのだろう。
2)それ以下の時定数では,どれも,ほとんど微分波形で,心電図波形としては
「意味のない」ものになっている。
3)オシロのAC入力では,パルスがあることは分かるが波形はなんとなくR波が見える程度で,
心電図を見てる気にさせるだけである。心電図波形を見慣れない人には,この波形で騙せるだろう
が我々がみたら「笑っちゃうレベル」
4)また,PCのライン入力(Sound Card入力)にそのまま入れても,心電図を見たことには
ならないことを示している。(QRSが微分で上下同じ振幅,T波微分で二相に・・など)
5)スマホのマイク入力は論外。(ネット記事に気を付けよう)

やはり,今まで検討してきたように,臨床的なモニタとしてはτ=0.6sが許容できる限界
ということが分かる。また,自作ECGアンプを作る際,基線動揺を抑えるためでも,τ=0.2s
程度以下にしてはならないといえるだろう。

(これらは,実験をするときの時定数選定の根拠のためであると同時に,教育するときに,
 ほんとにそういう波形になってしまうということを自信を持って教えるために使う)
 

シミュレーションと真似

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 5日(金)19時21分14秒
  「心臓循環モデル」はシミュレーションだが,「心電図」は単なる「波形模擬=真似」である。
「シミュレーション」は「物理的原理に基づいた動作模擬」で,シミュレーションするものの
「物理的メカニズムの理解」がないと作れない。
ここの「心電図波形模擬」は,それらしい波形を作って「モニタの時定数の影響を知る」ための
入力波形として作っている。だから,各部の波形の「成因,成り立ち」は考えていないので,
「電気生理学的理解」の助けにはならない。「同じような波形ができた」ことで満足する。

 モニタの試験のためなら,特に波形にこだわる必要はなく,三角波でR波に対する応答を見たり
正弦波で,P波やT波の応答を見れば済むことなんだが,「心電図シミュレータ」がそれらしい波形
を示さないと,皆さんが信用しないように,「実際の心電図波形を真似る」ことをやっている。
これでも,教育用としては「有用」だと思っている。

メカニズムまでさかのぼると,R波にしろ,P波,T波にしろ,きちんと何であの波形
になるかの説明を見たことはない。それだけ,難しいということだと思う。
心電図の勉強は,三井に入ったころ,ナース講義や検査技師のMEの講義にために,必要に
駆られて「ナースのための心電図」のような本を読んで勉強しただけで,メカニズムを
書いた本(そんなのがあるんかなあ)を読んではいないし,理解もしていない。

もちろん,P波の自動発振のメカニズムとか,脚ブロックQRSとかPVC波形とかペーシングR波とかは
ある程度成因から,「ああ,こうやって脈拍を速くしてるんだ」とか「左室と右室が一緒に収縮
しないと,スプリットしたり,QRS幅が広くなったりするんだ」ってのは「想像」できたので,
「こういうのは,工学者に理解しやすい」とは思った。ME研究の多くは,シミュレーションが
基礎になっているので,「いつか,シミュレーションしてみたいな」とは思っていた。ただ,
「心電図のシミュレーション」は趣味でできるほど簡単ではないし,心筋各部の電気現象を
立体的にシミュレーションして,その結果として表面にどのような波形が出るかの計算をする
大きなシステム(それを作る膨大なデータも)が必要な「仕事」のようだ。まあ,力学的なこと
には興味は沸いたが,電気生理というか生化学というか,そっちに興味が湧かなかっただけだが。
 

電気生理の説明

 投稿者:もも  投稿日:2019年 4月 4日(木)18時03分30秒
編集済
  塾長

不整脈やST変化などを模擬電気回路で描けるなら、電気生理においける心電図の発生機序の説明に使えないですかね。どうも電気生理は苦手なので..

追伸
官房長官の発表直後にワードで「れいわ」と打った時には正しく変換できませんでしたが、確かに今は令和と一発で変換されます。恐るべし!!
 

ST部分を加えた進化型台形心電図

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 3日(水)08時57分44秒
  ST偏位を模擬するには,やはりST部分の波を入れないといけないと思い,台形心電図にST部分を
追加してみた。(今までのST偏位は,単にT波を位置をずらせて大きくしただけ)
RとTの間に「台形のST部分を追加する」だけ。

図1は,ST=0の正常心電図
図2は,ST=0.5のST上昇心電図
図3は,ST=-0.1のST下降心電図
 それぞれ下がoriginal,上がτ=0.6sのモニタ心電図波形(0.6sでは,許容範囲というところ)

少しまともになったのかな。
 

台形でつくる心電図

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 2日(火)09時14分52秒
編集済
  正弦波の一部でP波やT波を作るのは,オフセット電圧調整,遅れ時間調整等,けっこう面倒で
「ちょどよい心電図」を作るのがなかなか難しい。前にも述べたように,R波パルスの周期Tを
基本にすると,正弦波の周期もTにしなければならず,Tを変えると,オフセットも遅れも再調整
する必要があり,これがヤッカイ・・というより自由度がない。

そこで,三角形や台形波の加工の組み合わせで,PQRSTを作ろうと思い立った。これらはパルス
なので,全体の周期を統一して変えても,それぞれのパルス幅等は変える必要がないので,
心拍数を変えるのも容易である。

しかし,P波やT波では,単なる三角形では「尖り過ぎ」だし,台形波でも「角が目立つ」ので
工夫が必要。そこで,簡単にRCフィルタ(不完全積分回路)で,角を丸くすることを考えた。
ただ,立上りのほうはいいが,立下りのすそ引きが長いのが気になるが・・・。

そこで作ったのが図1。
PULSE(V1 V2 Tdelay Trise Tfall Ton Tperiod Ncycles):基本式
P波 PULSE(0 0.3 0 0.03 0.01 0.02 {T})
T波 PULSE(0 0.5 0.42 0.1 0.05 0.05 {T})
R波 PULSE(0 1 0.22 0.03 0.03 0 {T})  {T}は周期で可変,ここではT=1(s)
図1の下からP波の元波形とRC回路の出力波形(P波)
 その上は,R波の出力波形(R波)
 その上は,T波の元波形とRC回路の出力波形(T波)
 一番上は,これらの合成の心電図波形

図2は,上記の1周期分を取り出して,各部の成り立ちを見やすくした。

図3は,この回路をもう1セット作って(と言ってもコピーするだけ),周期だけ1.5倍(T=1.5s)にした
ものを重ねて示した。このように,PQESTの波形は変えずに周期を変えることができる。

心電図シミュレータなどは,このようにして心電図を造っているのだろう。
 

「ワープロ」恐るべし!

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 4月 1日(月)22時53分13秒
  さっき,家のPCで,初めて「れいわ」って入れたんだよ。初めてだよ。そしたら,一発変換で
「令和」って出たんだよ!!!これってスゴクないかい!あらゆるところから情報を吸い上げ
送ってくるってことかな。スゴイし,恐ろしい。
 

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