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例題の解答は?

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月22日(金)16時38分57秒
  皆さん,新生1種MEの問題は解いてみましたか?
[例題1]は3問一組みですが,15分が想定されていますので,15分で解答してみてください。

解くには
>コンデンサのエネルギーは電圧できまる  投稿者:Tessho  投稿日:2019年 1月 3日(木)
がヒントになります。

昔,まだパソコン通信と呼ばれたいたころ,niftyには「CEサロン」という「電子掲示板」が
あった。そこで,私は「エレガントな解答を求む」というシリーズをやっていたことがある。
新生第1種MEの「例題1」のエレガントな解答(この問題は,それほどエレガントでは
ないので,解答はエレガントにならないかもしれないが)を考えて投稿してください。

難しかったか,時間が,かかったかなどの感想も聞かせてください。
 

心筋のクロナキシー

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月22日(金)09時42分6秒
  下の疑問「スプレー凝固の1発のエネルギーは,ペーシングのエネルギーの200倍以上あるのに,
心臓は刺激を受けて細動にならないんだろうか?」のをずっと考えていた。それで調べた。

筋の電気刺激の際,その強さ(電流値)とパルス幅との関係を「強さ期間曲線」という(らしい)。
臨床検査ではおなじみの教育のようだが,私自身もあまり勉強してなくて,このへんのことは
うる覚え状態というか詳しくない。
調べればわかるが,いわゆるWeissの式で表されるこの曲線は図1のような恰好をしている。
(理論式は信じるが,実験式はあまり信じないんだが,偉い先生もこの式を使う)
なお,図1の縦軸は,電流,エネルギー,電荷を表すので,目盛は任意。重なる点などには
意味がない。横軸はパルス幅の大きさである。
 図1は「ペースメーカーの技術的問題点」(人工臓器 2巻 3号 1973年p135-140)からの引用。
著者は戸川達男先生で東京医科歯科大学医用器材研究所時代の嶋津秀昭先生(現:北陸大学
医療保健学部)の指導教官です。(こんな古い論文を出さなくていいんだが)

図1に描かれているように。刺激電流iは,刺激パルスのパルス幅tとの間に
i=a+b/t
という関係があるそうだ。ここのa,bは定数。(aはt=∞のときのiで基電流と呼ばれる)
(なお,それぞれの次元・単位はi(A),a(A),b(C:クーロン)である)

完全には調べきれていないが,ペースメーカについて調べると
ペーシング閾値は1~4mA程度
また人の心筋のクロナキシーは1~2ms程度
のようだ。これをもとに考える。

「クロナキシー」とは,「刺激電流が基電流の2倍になるパルス幅」のことで,図1からもわかる
ように,刺激エネルギーが最小になるパルス幅のこと。ペースメーカのパルス幅はおよそ,この
パルス幅に設計する(そうだ)。[(i^2)*tを計算して微分してゼロとおくと求まる。]
i=a+b/tでt=b/aのとき,i=a+b/(b/a)=2aであるから,t=b/aがクロナキシーである。
よってb/a=1~2ms,2a=1~4mA(すなわちa=0.5~2mA)とおくことにする。
(この辺は,よく考えてください)

以上より,b=(0.5~2)mA*(1~2)ms=(0.5~4)uCとなる。よってWeissの式は
i=(0.5~2)mA+(0.5~4)uC/t
となった。心筋に対する一般式(私がそう思っただけで,オーソライズされたものではない)
(なおペースメーカパルスで検算すると・・・t=1msを入れるとi=(0.5~2)mA+(0.5~4)uC/1ms=1~6mA
となって,まあこの式は悪くはないなという感じだ。なお,[C/s]=[A]であることに注意)

さて,この式で,スプレー凝固のパルス幅t=1usを入れると
i=(0.5~2)mA+(0.5~4)uC/1us=(0.5~4)Aとなる。((0.5~2)mAの項は省略)
すなわち,1usのパルスでの刺激電流閾値(刺激される最低電流)は(0.5~4)Aである。
電気メスのメス先インピーダンスを500Ωとするなら,刺激閾値電圧は250V~2kVとなる。

以上からいうと,心臓にパルス幅1usで振幅250V~2kV程度の刺激が直接加わると興奮する
ことになる。→→→このことは,電気メスのメス先を直接心筋に触れさせると心室細動が
起こり得ることをしめしているだろう。

実際には,あまり起こらないのは,メス先は心臓より少し離れたところに触れるので
電流は全体に広がって,上記の刺激閾値(0.5~4)A(瞬時値)にならないからだろうが
うっかり触れると心室細動を引き起こす可能性がある。実際,何例も報告がある。

以上の計算は,仮定(心臓刺激の閾値やクロナキシーのデータ)が正しいかどうか疑わしい
ので,なんとも自信がないんだが,オーダー的にはこんなもんだろう・・・
(蝦夷のMak先生,検証してくれるとありがたいですが・・・)
 

スプレー凝固は何J ?

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月21日(木)09時43分44秒
   電気メスの出力はWで表す。切開出力200W,凝固出力150Wとか。
さて,広い面の凝固に適したスプレー凝固というのがあるが,その波形は,ほとんど500kHzの
半波(1つの波の半分)のような形が20kHz位で繰り返されるパルス波形である(図1イメージ図)。
この出力の1つの波のエネルギーや,半波波形の間の仕事率すなわちWを計算してみよう。

今,簡単のため,スプレー凝固出力を200Wに設定したとする。すると,1秒間に200Jが出力されて
いることになるが,1秒間に,上に示した500kHzの波形の1つの半波が20kすなわち20000個出ている
ことになる。だから,1個は全体の1/20000のエネルギーを受け持っているから,1つは,
200[J]/20000=1/100[J]になる。このエネルギーが,500kHzの半波波形の時間に出力するので
その時間を計算すると,(1秒/500k)/2=1us(1μs)になる。この時間で1/100[J]が出力されるので
この間の仕事率は,実に0.01J/1us=0.01MW=10kWと計算できる。一瞬だが,10kWが加えられている
ってことになる。これがすごいのかそうでないのかは,よくわからないんだが,面白いといえば面白い。

ところで,スプレー凝固の波形一発(1usの500kHz高周波の半波波形1個)のエネルギー
は,上で計算したとおり1/100[J]すなわち10mJである。これと,下で計算したペースメーカ
パルスのエネルギー50uJと比較すると,1発でペーシングエネルギーの200倍である。
エネルギー的には,心臓は刺激を受けて当然だよね。こんなエネルギーで,心臓は細動を
起こさないんだろうか?という疑問が生じるね。・・・どう思う?

単に,筋肉は高周波に感じにくい,で済ませないで,考えてみる必要があるね,
(刺激の強さ期間曲線の1usまで伸びた心筋の特性が探せないんだけど,誰か知ってる?)
 

ペーシング・パルスのエネルギー

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月20日(水)13時02分42秒
編集済
  ペースメーカの出力パルスも数msの"瞬間芸"。一般に出力はmAで言われることが多いが,パルス
だからエネルギーJ(ジュール)で言うべきだろう。

簡単のため,ペーシングパルスの代表値を,振幅5Vでパルス幅1msの方形波(矩形波)としよう。
このパルスが500Ωの抵抗負荷で消費するエネルギーはどうやって出すんだろう。

これは,その名も「ジュールの法則」で出す。
Wikipediaを引くまでもないが「ジュールの法則」は
「Q=I^2*R*t
である。ここで,Qは生み出される熱量、Iは抵抗Rを流れる一定の電流、tは電流が流れる時間である。」
と出ている。(この説明はヘタだな。いきなり式で示して。「そもそも」って話をしてない。)

もっと一般的に書くと,Rで消費される電力をp(t)とおくと,パルスの場合,パルス幅をTとすれば
消費エネルギー(En)は,
    T
En(J)=∫ p(t)dt
    0
となり,よってペースメーカの1パルスのエネルギーは
En(PM)=I^2*R*T
I=5V/500Ω,R=500Ω,T=1msを入れると
En(PM)=(10mA)^2*500Ω*1ms=100uA*500Ω*1ms=50uJ(50μJ)
となる。
ペースメーカの1パルスのエネルギーはなんと50μJ。除細動器の出力エネルギー200Jと比して,
0.25*10^-6倍(400万分の1)である。実際は,電池の節約のため,出力電圧は<3V,パルス幅は<0.5ms
で,もっとエネルギーは小さい。

同じ心臓を刺激する機械なのになんでこんなに桁違いに違うんだ。

除細動器は,細動を起こしている心筋全体を一気に刺激して,いったん全収縮状態にして,その後
自然に自己リズムに戻るのを待つ機器だが,ペースメーカの刺激対象は,刺激伝導系のごく一部分
で,そこを興奮させれば,刺激伝導系を刺激が伝達され,個々の心筋を興奮させる機器だからだ。
(もちろん,体外通電と心内通電の違いもあるが)

「ペースメーカの1発の刺激パルスのエネルギーは数10μJ程度」というのは覚えておいてよい。

なお,この程度のエネルギーなら,心臓でさえ1心拍当たりの機械的出力が1~2Jであるなら,
呼吸筋肉で動く圧電発電機で充電して動かす「内部充電式ペースメーカ」なんちゅう永久動作
ペースメーカもできるんじゃないかい?なんて「不謹慎」ながら思ってしまう。
 

季節で違う

 投稿者:もも  投稿日:2019年 2月20日(水)09時53分9秒
  小野塾長

フォローありがとうございます。

落ちるのは下向き放電、あがるのは上向き放電と呼ぶんですね。それも季節によって違うこともあるとは面白いですね。
まだわかっていないことが多い分野なんですね。

 

雷は難しい

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月19日(火)22時00分17秒
  高電圧工学とか気体放電とかの専門書を読まないと軽々にものはいえない。巷(ネットなど)の
「雷の話」には専門的でないものが多く,ガセネタも多い。完全には分かっていなくて,現在も
「鋭意研究中」のようです。

ただ,一般的には
「上昇気流でできた巨大積乱雲の上側に+電荷,下側にー電荷がたまり,雲の中でその電荷が
もとで放電(+とーがくっつく)が起こるが,それが間に合わなくなると,雲の下のー電荷に
誘導された地表の+電荷との間で放電がおこる。これが雷。」
ということらしい。

一般には上から下に放電が起こる(下から上に「お迎え放電」も起こると書いてある)ようだ。
まれに,下から上に"落ちる"雷もあるとか(図1)。

雷に関しては,それなりに信用できそうなサイトは
https://www.youtube.com/watch?v=bcr8THutrQE
電力中央研究所 3部作
https://www.youtube.com/watch?v=LYLTTsc4TAg
スカイツリーでの雷電流観測計
などかな。

そのまま信用していいかどうかわからんが「新しい落雷抑制システム」の話も面白かった。
http://www.eightagency.co.jp/products/hiraishin_PDCE.html

しかし,豪雨のとき,安全な建物から見る「カミナリ」はカッコイイなあ~~~。(アホ)
 

ついに出た!

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月19日(火)14時30分51秒
編集済
  「ME1種」が変わります!と予告しておいた通り,ついにME技術教育委員会HPに
第1種ME技術実力検定試験実施要項
https://megijutu.jp/cebe1/cebe1_guidline1.html
がでました。

詳しくは,上記URLで詳細を見て,細かいところを読んで下さい。
概要だけ書いておきます。
=======
試験方法
 筆記試験
1.基礎知識,応用知識,課題解決力の三段階で問う3題1組の問題。
2.論述式問題:与えられた課題を解決するために、必要な知識・情報、解決手順、注意事項等を
図や式等を用いて、順序立てて論理的に記述する問題。
※第24回試験までにあった午後の選択問題と小論文は廃止されました。

筆記試験の範囲
①ME安全管理分野
 ME機器・病院設備に関するJISの規格の意味や根拠、信頼性・安全性工学の医療現場への応用、
機器・設備の品質管理マネジメント、安全研修指導、機器・設備のライフサイクル管理、医療材料の安全性、など。

②生体計測機器分野
 心電計・血圧計・オキシメータ・画像診断機器等の生体計測機器の原理・構成の理解、医用センサの原理と誤差要因、
保守点検の方法とその原理・必要性、トラブルの分析と対策、使用法や管理法の指導、など。
③臨床治療機器分野
 除細動器・電気メス・体外循環装置・血液浄化装置・人工呼吸装置等の臨床治療機器の原理・構成の理解、
保守点検の方法とその原理・必要性、トラブルの分析と対策、使用法や管理法の指導、など。

 ※例題を参考にしてください。
======
とこれだけ。いままでのような「科目列挙」ではなく,具体的になった。

例題をよく見て下さい。そして,自分でじっくり解いて「雰囲気」をつかんでください。

三段階式問題(例題図1)は,
(1)2種ME程度の基礎知識 (基本5択)
(2)上記をもとにした応用工学 (数値や単語の書き込み式 A式)
(3)以上(1)(2)をもとに出された課題を解決していく。 (文章,式等で説明する書き込み式 ア式)

論述式(例題図2)
その分野に専門でなくても,与えられた情報に基づいて,それを理解し,求められた課題を自ら解決していく
道筋を示しつつ,論理的に結論を導く問題。A4用紙1枚にこれらをまとめていく。図や式をつかって展開してもよい。

こんな「新生1種ME」です。これらは,4月から始まる無料の説明会(講習会)で説明されます。
この説明会の申し込みはもう始まっています。先着順で,定員になり次第締め切られます。
(下の画像は雰囲気を伝えるだけで不鮮明ですので,ぜひHPへ行ってみてください。)
 

雷が落ちる?あがる?

 投稿者:もも  投稿日:2019年 2月19日(火)13時11分59秒
  塾長
バック・トゥ・ザ・フューチャーに出てくるジゴワット!!私もギガワットの間違いではないかと思っていました。
それと雷が1/1000秒しか流れないのに、その瞬間を昔の時計台の止まってた針から落雷の時間を読んで、そしてゼンマイ仕掛けの目覚まし時計という分単位のずれがありそうな当時の時計でタイミングを取って、車ですり抜けながら電流を得るなんて...ありえねーとか昔息子に話したら....だいたいタイムマシン自体があり得ないんだからいいんじゃないのと言われました。確かに!

雷の話が出たので...話をそちらに戻して..
雷は摩擦で帯電した氷が下に落ちることで地上側がマイナス、空側がプラスに帯電して、最後は放電するとあります。
だとすると、電子は地上側から空に向かって飛ぶわけですから、落ちるのではなく電柱などから空に向かって「雷があがる」ということですよね。
 

弾性ストッキング

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月18日(月)15時27分54秒
  今来たPMDA情報
 

雷のエネルギー

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月18日(月)15時22分6秒
編集済
  ジゴワットつながりなんだが,
『デロリアンの起動エネルギー(?)が「1.21 jigowatts」』
は,起動電力が1.21GW(ギガワット)だということで,これを雷から取るという設定だね。

一方,雷のエネルギーはというと
ナショナル・ジオグラフィックのWebサイトでは
「一度の雷で大気中に放出されるエネルギー量は、100~30000メガジュールの幅がある」
「典型的な規模は1000~5000メガジュール」
とのこと。
G(ギガ)はM(メガ)の1000倍だから,典型的な規模では,1~5GJ(ギガジュール)。
しかし,これは仕事量(エネルギー)の話で,仕事率(ワット)の話ではない。

雷のエネルギーを電力に換算して「何万個の家庭に供給すると・・・」なんて話が良く出て
いるが,1回の現象をWで表現すること自体オカシイ。
デロリアンの起動電力が1.21GWというのは,雷のエネルギー1~5GJに合わせた表現のようだ。
(このくらいの数字は脚本家のボブ・ゲイルは調べたようだが,単位が違う(WとJは違う)。

だから正しくは「デロリアンの起動エネルギーは1.21GJ(ギガジュール)なので,雷の直撃を
駆動機関に加えれば,起動をする」ってことだろうな。

これを,よくサイトに出ている,「雷の持続時間:1/1000秒」(これも疑問なんだが)で割ると
実に1.21TW(テラワット)ということになる(1.21GJ/1ms:瞬間電力だが)。

単に1.21GJをW=J/sとしてWに換算したものが1.21GW(jigowatt?:ギガワット)になるんだな。

同じくナショナル・ジオグラフィックのWebサイトでは
「実際には280~1390キロワット時(kWh)。アメリカの平均的な世帯が使用する電力の
9~45日間分に等しい。」
と書いてあるんだが,これは,1.21GJ=0.336MW*3600s=336kWhの計算をしたもの(のようだ)。

まあ,「瞬間芸」の評価はWでなくJですべきだ!という,私の結論です。

下図は小田急電車に落雷した瞬間(youtubeから)
 

今ごろ分かったの?

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月18日(月)11時34分13秒
編集済
  昨日の日経の全面広告(カルピス通販)

「末梢血管の抵抗が血圧を高めていた!?」

へ~~今ごろ分かったのーー?ってツッコミ(イヤミ)を入れたくなった!
こういう「学術用語」を入れると,一般向けには「本物っぽく」見えると思ってんだろうな。
 

ジゴワット

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月17日(日)06時47分18秒
編集済
  雷のエネルギーのことを調べていたら目についた言葉→「ジゴワット」,これってなんだ?
例によってWikipediaへ
「バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズのデロリアンを作動させるのに必要な電力の単位。
本来はギガワットとすべきだったが、共同脚本家のボブ・ゲイルのミスにより、作中で使用された。」
詳細はバック・トゥ・ザ・フューチャーを参照のこと。」→こいつも参照すると
「本来 "gigawatt"(ギガワット)と書くべきこの単語の綴りを、ボブは "jigowatt" だと信じ込ん
でおり脚本にもそう書いてしまった。」
そうだ。
うん,今ならGiga(G)やTera(T)は,ハードディスクの容量でもおなじみになったが,
あの頃は,きっと「途方もない値」だったから,ネイティブでも間違うんだね。
 

JとW

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月16日(土)11時47分59秒
  ジュール(J)とワット(W)の話。
Jは仕事量の単位,Wは仕事率の単位。
電気メスの出力はWで言うのに,除細動器の出力はJで言うのは何故?って考えたことある?

物理では仕事量のことを仕事という。「荷物を水平に動かすときF(N:ニュートン)でL(m)動かすと
F*L(NmすなわちJ)の仕事をした」というように使う。仕事はworkの和訳だが,なんかちょっと違和感。
仕事をすると疲れる,腹が減る。自分のエネルギーを使ったからだ。だから,仕事はエネルギー。
一方,L(m)動かすにも,1秒で動かすのか10秒で動かすかによって1秒当たりの疲れ具合は違う。
速く動かすと一気に疲れる。徐々に動かすと,それほど一気には疲れないが,トータルでは
やはり疲れる(エネルギーは変わらない)。
仕事を1秒あたりに割って考えるのが「仕事率」でWが単位。W=J/s。

例えば,100Wの電球をつけると,1秒間で100Jのエネルギー(光や熱:白熱電球の場合はほどんど
熱だが)がでるが,10秒つけるとトータル1000Jのエネルギーが出る(使う)。W*s=J。

電力と電力量は違う。電力量はエネルギーだが,電力は1秒間に出す(消費する)エネルギーで
仕事率と同じ。電力量は電力×時間で,WsやWhで表す。電気料金はこのWhに比例して(実際は
比例していないが)支払う。

さて,電気メスと除細動器の話に戻ると,電気メスは「連続して使う」のに対して,除細動器は
「一瞬だけ使う」。連続して使うと,1秒当たりのエネルギーは計算できるが,一瞬の場合は,
計算できないわけではないが,あまり意味がない。そこで,一瞬の場合は出たエネルギー(J)
そのもので表す。
200Jの除細動出力の場合,10msで出すとすれば,出力は200Jだが,出力しているときの平均電力
は200(J)/10(ms)=20000(J/s)=20000(W)=20kWで,イメージしにくいが100Wの電球を200個,一瞬点灯
したことになる。(昔の除細動器の出力はW・sと書いてあった。今はJ。)

心臓も,一回拍出で1Jを出力している(仕事をしている)とすると,周期が1秒なら1W,周期が
0.8秒(心拍数75)なら1/0.8=1.25Wの仕事率になる。しかし,心臓は収縮期だけ仕事をしている
(といってしまっていいかは問題だが)と考えると0.3秒くらいの間に1Jを出しているなら,3.3W
の出力を出しているともいえる。平均で考えれば,すなわち,長い時間を考えるならば,1Wとか
1.25Wと言えるのである。人工心臓も,出す出力(心仕事量)は1~2Jだろうから,周期1秒で出せば
その仕事率は1~2Wということになる。

JとWは時々混乱する。使い分けないといけない。その時は電気メスと除細動器を思い出そう。

 

心臓の効率

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月15日(金)19時49分42秒
  これは医学的というか生理学的課題のようだが,心臓の酸素消費量(input)から,いうと
心臓の効率は20~30%程度で決して効率が良い機械とはいえないが,「ただ」の空気を吸って
動いているんだから,経済的には効率大だな。
なお,電池で動くかどうかは,今度は電池のエネルギーを機械力にどれだけの効率で変換できるか
だから,単純ではない。ここの計算も,「心臓が出しているエネルギー(output)」の計算で,
それをWで表現すると1~2Wということ。すなわち,発電機として,あるいは発動機としての心臓は
2W程度の仕事「しかできない」と言ったほうがいい。逆に,この程度の仕事量で,人間は
十分生きていけるんだね。ただし,エネルギーの産生は,まだいろいろな臓器(例えば筋肉)が
受け持っているので,エネルギー換算で,全体では70~100W位を消費する機械と言える。
しかし,石油動力と違って,空気と水と食物だけで動く機械なんだからスバラシイ。
Back to the Futureで,最新式のデロリアンでは,「ゴミ」を燃料箱に放り込むと動いたね。
ああいう機械が究極の機械なんだろうね。あと500年は無理だと思うが。
 

心臓を乾電池で動かせば..

 投稿者:もも  投稿日:2019年 2月15日(金)16時47分22秒
  小野塾長

昔、人工心臓を作っている医師に聞いたら、生体の心仕事量2Wだと言っていました。塾長の計算と合いますね。
単1乾電池の容量は5500mAhくらいですので、電気で心臓が動くなら4時間くらいは乾電池で動くのですね。

因みに、埋め込み型(軸流ポンプ)のモーターの消費電力は10W程度、体外式の空気駆動型は60Wです。やはり機械はまだまだ効率悪いですね。
 

「しーーーーん」

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月15日(金)10時08分19秒
  は「新宝島」にもなかった。(図書館で借りて昨夜読んだ)
友人(中高山岳部の同期)はその後「しーーん」のシーンは,先日示した「太平洋Xポイント」の
あの場面で見たのであって,「新宝島」は記憶違い!と言っていた。

新宝島は1947年初版の長編デビュー作。手塚治虫19歳の時の作品,たぶん学生の時。
デビュー以来,延々1987年まで書き続けた手塚治虫はやはり偉大なんだろう。

しかし「鉄腕アトム」の中の「しーーん」のシーンはまだ見つかっていない!頑張らねば!
 

④式の意味

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月15日(金)07時29分10秒
編集済
  下で,心仕事量がMaxとなるVaは,
Va=Vv*(Cmax+Cmin)/(Cmin*2) ・・・④
となることを示したが,④式の意味を考えてみた。

簡単にするため,Cmax>>Cminとして分子のCminを消すと
Va=(Vv*Cmax/Cmin)/2 ・・・⑤
Cmaxとは心臓が拡張してダラーとしているときのコンプライアンスで,これにVv(静脈圧)
をかけると,拡張末期の心臓に一杯溜まった状態の容積(血液量)を表すことになる。
これをQmax(最大容積)とおこう。
また,Cminは心臓が収縮した時の一番小さいコンプライアンスで一番硬いことを意味する。
この逆数が,いわゆるEmax(一番硬い状態)である。Emax=1/Cmin。
すると⑤式は,次のように書き直せる
Va=(Qmax*Emax)/2 ・・・⑥
ここで,コンデンサを思いうかべると,Q=CV(電荷量=容量×電圧)だからV=Q/C=VE,ここで
Eは1/Cすなわちキャパシタンスの逆数のエラスタンス(あんまり使わないが)。よって
⑥式のQmax*EmaxはVemaxと言うことができる。
このVemaxとは,Emaxで収縮している心室で大動脈弁が開かなかったときに最終的に到達する
最大圧力である。すなわちEmaxで収縮し続けたときの最大圧力で,最終的に④式は次のように書ける。
Va=Vemax/2 ・・・⑦
すなわち,⑦式で表せる負荷圧Vaがかかった時,心臓は最大の仕事をするということである。
「これ以下では,まだ心臓に余裕があってさらに働けるが,これ以上になると,負荷圧が高すぎて
拍出でき難くなるので,働きが苦しくなって仕事量が下がる」・・・ってことだろう。

朝のスッキリした頭で考えてみた,一応の結論である。どうだろう?

図の追加
上:Va=100のときの心室内圧(当然,ピークは100)
下:大動脈弁が開かないときの心室内圧(最大値は360)Vemax=15*12*2=360
 

極値?

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月14日(木)10時31分16秒
編集済
  >心臓の仕事量  投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月 7日(木)
のところで,仕事量SWと負荷圧Vaとの関係をグラフで示したように,上に凸の2次関数になる
(図1,ただし以前の図は,実測値に合わせてCmax*Vv=170にしていたが,今回は,Vv=12と
入れたのでCmax*Vv=180とした)→実はこれに気が付かずに,前の図の結果と今回の計算結果が
あわなくて1時間くらい悩んだ挙句,この170と180の違いを発見した。

頂点はグラフからはVa=180[mmHg]付近にあることがわかるが,正確にはいくつだろうかって
考えていたら,高校時代の「2次関数の極値(今は,頂点っていうらしいが)」を思い出して,
「2次関数の微分から求める方法」でやってみました。
(普段使わない知識はネットなどで確認しないと自信が持てないね)

SW(仕事量),SV(一回拍出量),Cmax(心臓容量の最大値=1/Emin),Cmin(心臓容量の最小値=1/Emax),
Va(負荷圧,動脈側圧),Vv(静脈側圧)とおくと「SW=PVループの内面積」であるから
SWとVaの関係式は
SW=(Va-Vv)*SV=(Va-Vv)*(Cmax*Vv-Cmin*Va) ・・・①
と表せる。これを展開して,Vaの2次式にすると
SW=-Cmin*Va^2+(Cmax+Cmin)*Vv*Va-Cmax*Vv^2 ・・・②
となる。

極値とは,曲線の傾き(微分値)がゼロになる点であるが,2次関数の場合,凸部の頂点
(上に凸なら最高値,下に凸なら最低値)になる。
よって,②式を微分してこれをゼロとおけば,その点が求まる。SWの式を微分すると,
SW'=-2CminVa+(Cmax+Cmin)*Vv ・・・③
となる。これをゼロとおくと,
2CminVa=(Cmax+Cmin)*Vv から
Va=Vv*(Cmax+Cmin)/(Cmin*2) ・・・④
と求まった(ふーーっ)。
④式に,このモデルの設定値,Vv=12V,Cmax=15mF,Cmin=0.5mFを代入すると
Va=186V
が求まった。図1の頂点は,正確にはVa=186[mmHg]のときであることが分かった。
(なお,このときのSWは,(186-12)(15*12-0.5*186)=15138[mmHg・ml]=2.01[J]となる。)

さて,ここで,④式の意味を考えなければならないんだが,式を眺めていても今は何も閃かない。
「うーーーん」とうなったまま,我が干からびた脳は止まったままだ。・・だが,楽しみでもある。
 

1ジュール?

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月13日(水)13時39分41秒
編集済
  Wickpediaによると
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ジュール
joule
記号 J
系 国際単位系 (SI)
種類 組立単位
量 エネルギー・仕事・熱量・電力量
組立 kg・m^2・s^-2, N・m
定義 1ニュートンの力がその力の方向に物体を1メートル動かすときの仕事
語源 ジェームズ・プレスコット・ジュール
ジュール(英: joule、記号:J)は、エネルギー、仕事、熱量、電力量の単位である。
その名前はジェームズ・プレスコット・ジュールに因む。

「1 ジュールは標準重力加速度の下でおよそ 102.0 グラム(小さなリンゴくらいの重さ)の
 物体を 1 メートル持ち上げる時の仕事に相当する。」
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ということ。最後の「100gを1m持ち上げる仕事」ってところが気に入った。そうだね,心臓は
「1心拍あたり100g程度の血液を1m(水銀柱にすると76mmHg)くらい持ち上げる仕事をしている」
っていうことになるな。これが1J(ジュール)だって覚えておくといいな。
 

心臓って1~2W程度!?

 投稿者:Tessho  投稿日:2019年 2月13日(水)09時06分53秒
編集済
  下のVmaxをパラメータとしたモデルでは,PVループは四角形を描くので,これの仕事量の計算は
簡単である。仕事量(Stroke Work)SW=SV*Vaとなる。そこで,EmaxとSWの関係をグラフ化してみた。
図のように,Emax増加と共にSWは大きくなるが,最大は,このモデル設定では,Va=100で,
Qmax=170mlであるから,SWの最大値は17000mmHg・mlで飽和するハズである。
ここで,mmHg・mlとJ(ジュール)との換算を思い出すと,10000mmHg・ml=1.333Jであったので
最大17000mmHg・ml=2.27Jとなる。J/s=W(ワット)を思い出すと,周期T=0.8sを入れて
2.27J/0.8s=2.8Wとなる。普通のEmaxでは,せいぜい2W程度ということになる。意外ですね。
心臓は2W程度の出力の機械だなんて。小さなLED1個分を光らせる程度か。

以上の結果を待つまでもなく,我々の心拍出量を5.5L/minと1秒間では92ml/sになる。また
平均動脈圧を100mmHg程度とすれば,心仕事率(1秒当たりの仕事量)は9200mmHg・ml/s
であるから,換算(10000mmHg・ml=1.33J)するとおよそ1.2J/s=1.2Wということになる。

まあ,人間の発生熱量(の効率)は70W程度と言われているから,心臓自身の仕事が1~2Wって
いうのも不思議じゃないけど。・・・それにしても計算して「ほんとかいな!」ってなるね。
 

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